祝 「南多摩太鼓部」
「成田太鼓祭」参加の快挙!

20150502

 

 

「いやー驚いた! 見事な腕前……」
 午後の部、「ANAみらいステージ」で雨がそぼ降る中、都立南多摩チームの目を見張る熱演奏に酔しれながら、数年前、文化祭で部が誕生した旨の報告があった時の、初々しい部員の姿を思い出していた。

おめでとう! 日本一「成田太鼓祭」に仲間入りの快挙
 平成27年4月19日(日)の早朝、同期の常盤氏と新橋で落ち合い、成田に向かう。 「早めに着いて新勝寺本堂回廊に陣取り、高みの見物といこう」と考えていたが、甘かった。立ち見の隙間すら無かったのだ。仕方なく広場に下り、南多摩チームを探し歩くと、幸いにも手が届く場所にいるのを発見。
 さあ、一大イベント開始。新勝寺本堂前で午前10時から関係者のあいさつがあった後、全国から参加した36チーム(850人)の紹介があり、参加者と大勢の観客が注目する大舞台の中、初デビューの都立南多摩中等教育学校は、持ち時間30秒のデモンストレーション演奏を堂々と披露。会場の参加者、観客から盛大な拍手を頂戴した。
 次いで、千願華太鼓「平和の祈り」の勇壮な合同演奏の光景は感無量。瞬時に和太鼓の魔力に引き込まれてしまった。

感動と感激で金縛り状態
 午後は会場を「ANAみらいステージ」に移動。他チームと交代時に、幸運にも最前列中央の椅子席に座ることができた。だがうらめしや、顔にポツポツと雨が……。
 午後1時から30分間が南多摩チームの持ち時間。演奏前、生徒は円陣を組み、ビシッと気合を入れていた。
 ドド〜ンと演奏が始まる。なんということだ。バチさばきも見事。未だかつてないほどの気迫のこもった演奏は、本当に母校の生徒たちなのかと度胆を抜かれる思い。輝かしく、頼もしく変身した生徒諸君がそこにいた。
 ここまでに育て上げてこられた今川先生やコーチの熱意と、努力と、忍耐は並大抵のことではなかったであろう。
 小雨に濡れながら、わが身は感動と感激のうずに襲われ、金縛り状態。こんなにも、誇らしく生徒たちを思ったことはない。隣席の常盤氏は、時々激を飛ばし、地鳴りのような音や見事なパフォーマンスに拍手をしたりで、忘我の様子。普通ではない彼の熱気が伝わって来た。

教師と生徒が一つになった
 観客の大きな拍手の中、演奏は無事終了。「やるときは、やる」のが南多摩の伝統だ。全精力を尽くした生徒たちは、ご多忙の中、応援に駆け付けた笑顔満面の押尾校長や横井先生に飛びつくように走り寄り、喜びを分かち合った。教師と生徒が一つになった素晴しくも、美しい光景だった。
 それは、創立100周年記念事業の一環で、皆様から寄贈の和太鼓が大きく花開いた時でもあったと思えた。
 期待むなしく雨が止む気配がない。午後3時からの太鼓パレードを観たかったが、若くない二人でもある。帰途に就くことに。途中、風情ある参道の老舗をひやかし、川魚の佃煮や、鮒の甘露煮、甘酒などを手土産に、太鼓の音が心地よく響き渡る成田の街を後にした。

東京都教育委員会から表彰された太鼓部
 さて、南多摩太鼓部は、平成26年度に東京都教育委員会から地域貢献で表彰されたという。今後もますます、市民に、都民に、そして、全国の皆さんに愛される太鼓部になってほしいと心から願っている。
 「成田太鼓祭」ありがとう。南多摩太鼓部の皆さん、よかったよ。ありがとう!
                        (昭和31年卒・染谷英夫)
)

写真集
 
成田山新勝寺

手前は南多摩チーム

立派なデビューで仲間入り

圧巻の千願華太鼓

息のあった撥さばき

心に響く大熱演

日本の良さにうっとり
 
司会あいさつ

南多摩チーム紹介演奏

千願華太鼓の一斉演奏

円陣を組む

渾身の演奏

和服での演奏。観客を魅了

見事な吟詠